Class Activities Record of “Business Japanese Composition 2”: 3rd-class in Spring Semester 2022

教科名:商務日語写作2

対象:外国語学院 日本語学科3年生

教科書:商務日語実用写作、大連理工大学出版社

実施日時:(第3回目)
B組 3月15日(火) 10:30~11:50、対象者25名中、24名全員出席、1名無断欠席
A組 3月17日(木) 10:30~11:50、対象者27名中、25名出席(うち2名遅刻)、1名出席登録をせずに参加、1名無断欠席、


1.授業前の出欠クイズ

下記文献を参考にして、N2相当の問題を作成しました。Dingtalkの投票ツールで、その問題を解答させ、学生の出席登録としています。問題内容をここに表示することは著作権法上問題がありますので、省略します。

友松悦子、宮本淳、和栗雅子,”改訂版 どんなときどう使う日本語表現文型500″,株式会社アルク,2010.6.25

選択肢 A:いかんで  B:ないので
C:につけて  D:に対して

正解はAです。

B組:24名回答、正答A16名、誤答B5名、D3名
A組:23名回答、正答A16名、誤答B4名、D2名、C1名


1.前回の復習

・3種類の尊敬語、相互尊重を基盤とした敬語の使用
・ビジネスメールは「です・ます調」で書きます。


2.謙譲語

・謙譲語を使う時の動作の主体
・謙譲語IとIIの違い
・専用敬語(言い換え型・特定形式)の謙譲語
・「お/ご~します」の謙譲語
・尊敬語と謙譲語の区別


3.ビジネスメールの構成

教科書20頁、第2課ビジネスメール、③ビジネスメールに沿って、学習しました。
・社名、氏名、メールアドレス等の表示
・件名はメールの内容が一目でわかるように書きます。
・受信者に肩書きがある場合とない場合の書き方
・挨拶は必要ですが、紙のビジネス文書のような儀礼的表現は省略します。
・受信者が読みやすい書き方。箇条書き
・ビジネスメールの終わりの言葉


5.まとめ、連絡等

① 謙譲語は自分や身内の人の動作をへりくだって表現して、相手の人に敬意を表します。
② 尊敬語を使うところに謙譲語をつかったり、謙譲語を使うところに 尊敬語を使ったりしないように 注意します。
③ ビジネスメールは 紙のビジネス文書に比べて、儀礼的な面では 簡略化しますが、受信者に対して思いやりの気持ちを持ち、文面にそれを表 現することも大切です。

次回は、敬語のうち、丁寧語と美化語、敬語の誤用を復習します。また、教科書第3課の挨拶のビジネス文書を学習します。


雑記:

 この記録は今のところ、当の3年生に見てもらうことは想定していなくて、ちょっと中途半端な業務記録になっています。見に来た人に有用な情報を与えないウェブページほど無意味な物はないので、今後も続けるかどうかは思案中です。
 授業の終わりに、空欄を手書きで埋めたハンドアウトの写真を撮らせて、私に送らせています。それをもって、授業に参加していたと認定します。意図したとおりに学習者を授業に参加させる効果が実際にあるかどうかは微妙なところですが、とりあえず、今学期はこの形で続けていこうと思っています。ハンドアウトの最後では授業への感想を書かせていますが、きちんとした文章で書ける学習者は少なくて、ほとんどはキーワードを並べるだけで、文章を構成することができません。日本語の文を作る力がないのか、あるいは印象に残ったことは何かという思考をまとめる能力がないのかと言えば、おそらく後者のような気がします。
 敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類だと学んだ私のような古い世代からすると、敬語を5分類し、謙譲語をIとIIに分けて教えることには、若干のちゅうちょがありますが、今回あえてやってみました。学習者の反応はさほど悪くないようです。一般の日本人よりも知識の上では先を行くようなことになるかもしれませんが、日本語学科の学生なのだから、そういう面があってもいいと思います。
 「うかがいます」を「いかがいます」と表記した学生が二人いたので、母音発生時の舌の位置を示す口腔断面図を当該学生に送りました。「い」「う」も舌の高さは上ですが、「い」は口の前の方、「う」は口の奥の方に位置します。学習者の発音を聞いていると、案外母音のずれがあるような気がします。

 

Class Activities Record of “Business Japanese Composition 2”: 2nd-class in Spring Semester 2022

教科名:商務日語写作2

対象:外国語学院 日本語学科3年生

教科書:商務日語実用写作、大連理工大学出版社

実施日時:(第2回目)
B組 3月8日(火) 10:30~11:50、対象者25名中、25名全員出席
A組 3月10日(木) 10:30~11:50、対象者27名中、25名出席、1名無断欠席、1名大幅遅刻


1.授業前の出欠クイズ

下記文献を参考にして、N2相当の問題を作成しました。Dingtalkの投票ツールで、その問題を解答させ、学生の出席登録としています。問題内容をここに表示することは著作権法上問題がありますので、省略します。

友松悦子、宮本淳、和栗雅子,”改訂版 どんなときどう使う日本語表現文型500″,株式会社アルク,2010.6.25

選択肢   A:るものなら   B:ないそうで
      C:ないかぎり   D:ようものなら

正解はCです。

B組:28名回答、正答C19名、誤答A3名、B2名、D1名
A組:23名回答、正答C16名、誤答A3名、B1名、D3名


1.前回の復習

・相手と状況に応じてスピーチ・スタイル、あるいは文体を選び、統一すること


2.敬語の概要

・文化審議会答申「敬語の指針」(平成19年2月2日)における5分類と、相互尊重の考え方


3.尊敬語

・専用敬語(言い換え型、特定形式)
例:食べます → 召し上がります。
・お~になる/ご~になる
例:食べます → お食べになります。
・V+れる/られる
例:食べます → 食べられます。


4.ビジネスメール

1) プライベートのメールとビジネスのメールのちがい
2) ビジネスメールのマナー
 宛先と件名、宛先の使い分け、署名、添付ファイル、フォントなど


5.まとめ、連絡等

<省略>


雑記:

 1カ所、私が敬語を間違えたところがあり、授業後にDingtalkでお詫びと共に正しい形を掲示しました。その他は特に大きなアクシデントはなく、2クラスとも順調に進んだように思います。最後のハンドアウト提出の時は少し時間を取ってありますから、早く提出できた人と会話するようにしていますが、先週も今週も会話が低調なまま終わってしまいました。離れたところにいるので、学生と直接コミュニケーションする機会がありません。ですから、授業前の数分など、時間がある時はできるだけ学生と会話をするようにしています。


 

Class Activities Record of “Business Japanese Composition 2”: 1st-class in Spring Semester 2022

教科名:商務日語写作2

対象:外国語学院 日本語学科 3年生

教科書:商務日語実用写作、大連理工大学出版社 

実施日時:(第1回目)

B組 3月1日(火) 10:30~11:50、対象者25名中、24名出席、1名は病欠

A組 3月3日(木) 10:30~11:50、対象者27名中、25名出席、1名事由欠席、1名無断欠席

授業内容:

1.授業前の出欠クイズ

下記文献を参考にして、N2相当の問題を作成しました。Dingtalkの投票ツールで、その問題を解答させ、学生の出席登録としています。問題内容をここに表示することは著作権法上問題がありますので、省略します。

友松悦子、宮本淳、和栗雅子,”改訂版 どんなときどう使う日本語表現文型500″,株式会社アルク,2010.6.25

選択肢 A:なりに   B:にすれば

    C:からいって  D:にしたところで

正解はCです。

B組:28名回答、正答C21名、誤答各種5名

A組:22名回答、正答C13名、誤答B7名、誤答AとD2名

1.今学期の授業の受け方

ハンドアウトの提出方法、平常点の算出方法など

2.文体の選択

・手紙やeメールを書くときは、話し言葉に 準じて、です・ます調の文体で書きます。

・報告書や論文を 書くときは、書き言葉で書きます。だ・である調 の文体で書きます。

3.「だ・である調」の文末

・「だ・である調」で、文末が「だ・である」になるのは、名詞述語文と、ナ形容詞述語文です。

・「だ・である調」の文章では、イ形容詞述語文の文末に「だ・である」をつけてはいけません。

4.ビジネス文書の特徴

1) 仕事上の情報伝達、確認、記録、共有は文書で します。これを「文書主義の原則」と言います。

2) ビジネス文書には、わかりやすく 簡潔な 文章を書くようにします。

5.まとめ、連絡等

<省略>


雑記:

 やむにやまれぬ世界的状況から、この2年間、オンライン授業をしてきました。そしてとうとう3年目に入りました。今回の春学期の商務写作の授業において、今までの私のオンライン授業にはなかった新しい方法を取り入れました。

 冬休みの間に、授業16回分のハンドアウトを作りました。それには下線を付した空欄が所々にあります。学期がはじまる前にそのハンドアウトのPDFをDingtalkにアップしておきました。学生は授業前に印刷して、そして、授業中、私の話を聞きながら、空欄を手書きで埋めます。授業終了時に記入済みのハンドアウトをスマホで写真に撮り、私に送るという方法です。

 この方法の利点としては、次の2点があると考えています。

1.学生側に授業の記録が残る。

2.オンライン授業にきちんと参加しているか確認する目的で実施していたクイズに使う時間が節約できる。

 私が2019年の秋学期に教室での対面授業を行って気がついたのは、当該国の大学生は授業中にノートを取らないということです。日本であれば、とはいえ、30年前の私の大学時代ではありますが、大学の授業中はノートを取りました。試験前になれば、欠席した日のノートを友だちから借りてコピーしたものです。それが、この国では、授業中にノートを取るどころか、メモを取ることすらほとんどしません。授業に出て来ても、テレビを見ているのと同じ状態です。これでは何も残らないだろうと心配になりました。そのため、ハンドアウトを渡せば、授業内容の記録として、ノートの代わりになると考えました。

 オンライン授業でまず心配なのは、学生たちがきちんと授業を聞いているかということです。全員を表示させるようなミーティング形式はおそらく、通信容量的に無理でしょう。学生たちが何をしているのか、私には見えません。怠けてスマホで遊んでいる学生もいることでしょう。そのため、学生たちを授業に集中させること、そしてそれを確認できるように私が採っていた方法は、個人個人が回答するクイズをすることでした。

 一度クイズを出題すると、全員が回答を提出したかどうかをスマホでチェックします。大体、クイズ1回で4分から5分かかりました。これを数回実施すると、80分の授業時間のなかで結構大きな割合になります。もちろんクイズには学生の理解を確認できる利点もありますが、学生たちは寮のルームメートと答えを相談するので、個人個人の理解確認にならない欠点がありました。そのため、4人のルームメートが答えを共有できないように、一度に4種類の問題を出していました。この出題の準備には相当な時間が必要でした。

 クイズの実施に時間がかかり、授業後の採点集計にも時間がかかりました。こうした私の負担を減らすための意味も、今回のハンドアウトにはあります。ただし、学生をきちんと授業につなぎ止めておくという意味では、ハンドアウトの空欄を埋める方法は、効力があまりないと思います。授業時間中は遊んでいて、時間の終わりが近づいたら、友だちが空欄に何を書いたのか聞いて、それを書き込めばいいからです。

 この2年間、非常に多くのクイズを考え、実施してきました。このことの労力で、もう疲れてしまったのも事実です。学生の側は、楽をして授業時間を終わらせようという気持ちがどうしてもあるでしょう。それに対して私の側であれやこれやの方法で授業に集中させようとしても、限界があります。特にオンラインで遠隔地から授業しているので、様々な困難があります。従って、ハンドアウト書き込み形式で、彼らが怠けたとしても、それ以上の手段を講じる努力は、もうできないと思います。

 火曜日と今日(3月3日)の2クラスで、ほぼ全員がハンドアウトを提出しました。スマホで撮影して、即座に送ることができるのは技術の進化のおかげです。受け取った私はさっとチェックして、フィードバックを返します。前学期までのクイズ方式よりは、授業準備や授業後のフィードバックや集計が楽になったような気がします。まだ今週1回実施しただけですから、今後、学期が進むにつれて、改良点も出てくるだろうと思っています。