業務記録:Apr.21-27, 2019

<個人的なログです>

■ 個人授業1:2時間:教材「みんなの日本語 II(青色)」

最終授業。自国の観光地を宣伝する学習者の短いプレゼンと、「みんなの日本語」の28課および30課の会話のパワーポイント授業。観光地の方は、実質原稿を読み上げるだけだが、インターネットからひろった画像で私がスライドを作り、プレゼンらしい雰囲気を少し出した。みんなの日本語の会話のPPTは、以前作った物を改変して使った。以前作ったときは28課に13時間、30課に11時間かけた。しかし、その時点では具体的な学習者は想定しておらず、将来役にたったらなぁという感覚で作っていた。今回、実際に学習者を前にして授業するにあたって、どうしても改変が必要となった。その改変に、28課30課合わせて10時間を要した。「これでいいかな」程度の考え方で作ったものは、実際に使う段になると、使えないものであると感じた。今回の授業では、模擬学習者として日本人の方一人に参加してもらった。学習者2人のパワーポイント授業である。学習者1に対しては、以前1回だけPPT授業をしたことがあり、その時はこちらと学習者の距離みたいなものは感じなかった。また普段は1対1のマンツーマンレッスンであり、相手の表情を見ながら進めていくので、距離感なんてものはない。しかし、今回学習者2人に対してPPT授業をしたら、学習者1の表情が見えていないのに、教える側が勝手に進めているような、何か距離感のある授業をしていた。やりとりが成立していない状況で見切り発車をしている状況もあったように思う。一人が二人に増えただけでこんな風に感じるのであれば、もっと多い人数の授業だったら、各学習者に配慮することなどできるのだろうか。今回の28課と30課の会話は、PPT化授業のストックの中から、学習者に選んでもらったものである。特に30課の「てある」「ておく」の使い分けに興味があったようである。その違いをPPT上で説明したつもりであるが、ピンと来ないような表情をしているし、発話させると「ておく」のところで「てある」を言ったりする。今にして思えば、この授業では、「てある」「ておく」の違いを学習者が十分理解し、運用できるようになり、「もう間違えないぞ」という自信を持てるようにすべきではなかったのか。それ一つに絞っても良かったのだ。28課と30課の会話の授業を2時間でひととおりやってみたい、などという教える側の都合は重要ではない。学習者中心の授業をしなければならない。

 

■ 個人授業5:1時間半:教材「できるにほんご初級・赤」

1回目:部屋を借りないレッスンのため、必然的に紙の授業になった。最近パワーポイント授業に力を入れすぎなので、いささかPPT依存症になってしまった。ハテ、紙で授業するにはどうするんだったっけ、などと、経験を積んだ日本語教師から見れば本末転倒なことを悩んだ。結局、教案・教材作成には3時間しかかけなかった。実際、PPTを使わない紙の授業の方が、準備時間は短くてすむ。できる日本語の1課2課をほぼそのまま使用。ただし、こそあど関連では、以前自作した絵等をいくつか使った。この学習者5に対しては、極力文法を表に出さないコミュニカティブな授業を心がけているが、「こそあど」ではかなり機械的な練習になってしまった。「こそあど」の習得を有意味のやりとりの形で行うことは、可能であろうか。準備が大変になりそうだ。以前別の初級者に「こそあど」を教えたときは、まずミカンを持って来て、いろいろなところに置いてみた。しかし大して面白くも無いし、パターンも多くできないので、その次のレッスンで完全に機械的練習に割り切った。パワーポイントの視覚性、表示の素早さを利用して、大量に繰り返し練習させたのである。効果のほどは分からない。しかし、学習者は人間であって、アンサリングマシンでは無い。ましてや調教する動物などでは決してあってはいけない。機械的繰り返し練習は過去の遺物であって、21世紀の第二言語学習では避けるべきものである・・・かどうかは、経験の足らない自分には、まだよくわかりません。

2回目:最終授業。目標としていた、パクさんの「ぶたにく?」にたどり着いた。「できる日本語」の2-3は以前よりPPT化していた(財布を置き忘れた四角5は未了)。食べることは人間の行動のうちもっとも基本的なものであり、言語学習においても食べることをネタにするのは良いことだと考えている。しかしながら、すでに2回ほど授業で使った2-3部分のPPTも、やっぱり作り込みが甘い。すっきりとした構成に作り直して、学習者5にカスタマイズするための作業をしたら12時間ほどかかった。また、予約した部屋の中で、学習者が来る前の1時間、練習した。前段として、これまで4回の授業の復習をした。「こそあ」は代名詞の「これそれあれ」、場所の「ここそこあそこ」、連体詞の「このそのあの」の3種が初期段階での導入となるが、この3種を混ぜて与えると、混乱が生じるようだ。それぞれをしっかり定着させてから、混ざったものを与えるようにした方がよかった。時間があればの話だが。混ざったものとは、「でき日」2-2チャレンジの四角1~3のことである。1回目のところにも書いたが、「こそあ」練習は機械的なものになりがちであり、今回PPTでやろうとした部分もそうだった。そのまま「こそあ」練習を続行することは、学習者の顔色から適切ではないと判断し、「このそのあの」は諦めて飛ばした。「豚肉は英語で何ですか」も大切だが、今回の目標はワンさんの「とんかつを二つと、カレーを一つと、ビールを三つください」である。ちょっと長いが、おぼえてほしかった。しかし残念なことに、今回学習者は眠くて記憶力ががた落ちだった。繰り返して現れること、ついさっきやったことが出てこないので、そうと分かる。こんなとき、学習者を おめめぱっちり意識覚醒させる、妙案が無いか。自分自身学生時代はいつも眠くて記憶力がなく、成績は悪い方だったので、こんなときに勉強は適さないというのがよく分かる。たった5回のレッスンであったが、学習者3の経験から、アプローチを変えてみるなど、いろいろと学ぶことが多かった。

★ということで、半年ほど実施した日本語ボランティアは、ここでいったん区切りをつける。学ぶことの多い半年だった。今後のため、得られた知見を整理しておく作業も必要であるが、それは別のところでしたい。ただし、自分に日本語教師は無理かもしれないという気持ちが、いぜんとしてある。それに、日本語ばかり勉強していると、ほかの言語の力がみるみる落ちていくので、悲しい気持ちになる。

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