<個人的なログです>
■ 個人授業1:2時間:教材「できる日本語 中級(青色)」
教材・教案の作成に6時間。ただしそれほど根を詰めて作業していた訳ではない。まとまりのある文章を流ちょうに読み上げる練習をさせたいので、最終回に自国を案内するプレゼンをさせる。そのため、毎週数行づつ、高低アクセント、拍について、みっちり練習している。また学習者が興味を持っている分野の会話集を毎回ひとつずつ練習している。それらに加え、会話の実践で役に立つ表現として、今回は「使役させて+いただけませんか」で丁寧に許可を請う表現を練習させた。ただし、以上では2時間の内容として足りない。まだ学校が春休み中で青い本も進んでいないため、一体何を教えたらいいか考えつかなかったし、準備時間もなくなってきたので、安易な方法として以前他の学習者に使った「上級へのとびら」の「日本の地理」を使うことにした。実際に授業をしてみて、前半の読む練習で50分、「使役で許可」の文法的な内容で20分、「日本の地理」の前半で40分、残りはバイトのことのフリートークでガス抜きさせた。準備計画をさほど練っていなかったものの、割と良い感じの時間配分だった。寒い中、このためだけに出てきてもらうのも何だったが、本人も満足そうな顔をしていたので、こちらも嬉しかった。学習者の発話をなるべく遮らずに、上手く引き出せるような対応をしたいものだと感じた。
■ 個人授業3:1時間半:教材自作だが、みんなの日本語の練習Aに準拠
1回:動詞文において、動詞のタイプと助詞を有機的に結びつけて運用できるかと言えば、まだまだである。しかしながら私とレッスンできる回数は次第に残り少なくなってきている。そのため、形容詞文に突入した。イ形容詞とナ形容詞を同時に入れるかは、この学習者の特性を考えて、イ形を先行させた。ナ形はこの週2回目で導入することにした。これにより否定での誤用「おいしいじゃありません」を予防できるのではないかと期待したが、2回目にナ形を教えた時点で、特に効果は無く、結局「イ形くないです」/「ナ形じゃありません」の使い分けはできないということが分かった。イ形だけでは時間を余し気味のため、前回未消化に終わった「みん日」7課の会話を再びやってみた。この学習者にしては珍しく、もっと練習させてくれ、と言う。私の教え方が文法ばかりで学習者も退屈していたのだろう。みん日は文法だけの教科書のように思われるが、会話の部分が有意味のやりとり練習をカバーしているので、有効に使うことが大事だと感じた。
2回:前回のイ形に引き続き、ナ形を導入。名詞修飾の時は「な」があって、述語の時は「な」がなくなります(なくなるわけではないが、このさい厳密なことはおくとして)。というのは示しただけでは駄目であり、学習者がその違いに気づき、自身で運用できることの確認まで行うべきであったと、今にして思う。否定文に関しては、イ形とナ形を混ぜて与えると、やはりイ形の方が「安いじゃありません」になってしまう。多くの日本語学習者がそうなるのは当然の成り行きと考えるべきか。ここはやはり日本人がちゃんと教えてあげるべきだろう。イ形とナ形を導入した所で、接続助詞「が」あるいは接続詞「そして」での2つの形容詞を並べること、そして形容詞の程度を表す副詞を教えたかったが、学習者は空腹でレッスンを続けられないと言いだし、早めの終了となった。